テナーホーンって使われているんですか?

あまり使われない楽器であり、知名度も低いことは正直なところ否定しがたいかと思います。

日本国内ではどのようなところで利用されているのかといいますと私の知る範囲では下記の3つでしょうか。

感覚的には人口比率は2対1対7ぐらいでしょうか。真剣にテナーホーンを愛し打ち込んでいる人の多くはブリティッシュスタイルのブラスバンドに多いように思います。これ以外の分野でも利用されている場面はあるのでしょうけれど、あまりメジャーではないと思います。

使われ方としては中音サウンドの核として和音を構成したりすることがメインだと思います。テナーホーンがきれいにハーモニーを構成した場合にはシンセサイザやエレクトーン、オルガンといった楽器を連想するような均質で安定したハーモニーが構成されます。ほかの楽器がこのハーモニーの上に展開された場合にはまったく存在感がなく他の楽器を邪魔することはほとんどありませんが、しかしながらテナーホーンのハーモニーがなかったら同じような演奏効果を得ることはできず、代替楽器を用意してもその個性が目立ちすぎて代替をこなすことはできないでしょう。テナーホーンの存在価値はこの個性のない安定したハーモニーを作りやすいことが第一であろうと考えます。

ではテナーホーンに個性はないのかということになってしまいます。しかしながらこれがテナーホーンの面白いところで、大変個性たっぷりの音色も持っております。ですが音色の変化については別の機会に書くことにします。

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