パソコンの使いみち


わたしはパソコン歴が長いため、パソコン購入相談をよく受ける。相談を受けるということはそれだけ信頼してくれているという事で大変うれしい事なのだが、数多く相談にのっているとある共通した事が浮かび上がってくる。それはパソコンの使いみちがあいまいであることだ。

パソコンは昔に比べて使いやすくなった、だれでも簡単に使えるようになった。マイクロソフト社のWindows95の発売以来、このようなフレーズはあちこちで聞かれるようになり、パソコンは大変よく売れた。しかし、本当にパソコンを使っている人はどのくらいいるのか、本当に使いやすくなったのか甚だ疑問である。

そもそもパソコンというのはご存じパーソナルコンピュータ(Personal Computer)の略語であり、漢字で書くと個人用電子計算機ということになるだが、多くの人はこの辺をきちんと正確に理解できていない。パソコンはしょせん計算機でしかない事を。

パソコンが計算機である以上、何らかの目的をもって使用しなければただの大きな箱に過ぎない。多くのパソコン初心者がパソコンが解らないと脱落していくのはそのためである。しかしある程度使える人でも最近の多くのパソコンユーザは何かを勘違いしている。

パソコンは昔に比べて基本性能は格段にアップしている。しかし、はっきりというとパソコンでの作業効率と信頼性は落ちる一方である。もっと具体的に言うと全員がプログラムを自作していた時代ではプログラムの欠陥は自分たちで修復し、不可解な動作は一切なかった。DOSの時代は自分たちで欠陥修復はしなくなったが多くの優秀なソフトが広まり快適なスピードで動作した。Windowsの時代になってパソコンは不可解さが増していく。アプリケーションは一般保護違反や異常な処理によって強制終了させられ、Windowsは青くなって死ぬ。

7月25日、日本語版Windows98が発売された。数々の新機能がうたわれ、多くの人が購入しているようである。Windows95の信頼性が改善されていると信じて買う人たちもいるようであるが、ちょっと待った。あなたのしたいことはWindowsじゃないとできないの? 本当にWindowsとWindows上のアプリケーションじゃないと実現できないの? もっと違う環境の方が快適になるんじゃない?

わたし? 今していることはPC−DOS/VとVZエディターとWebBoyさえあればほとんど実現できます。あなたはどうですか?


INDEX