ブラスバンド結成に向けての具体的考慮ポイント(1)

バンドを設立する上できちんと考えていかないといけないものを複数回に分けてポイントを示していきたいと思います。

練習について

練習はどのように実施するように計画しますか? 練習の計画にはさまざまな要素が絡んできます。たとえばどのようなものがあるでしょうか?

上記の内容をひとつずつ検討して現実的な場所を探してみてください。そして、年間で必要となる練習会場費を算出してください。会場が取れないリスクを見て、予算は15%増しで考えておきましょう。

ここではありがちなことや一般的な注意について記載します。

練習を平日にするか、休日にするかは重大な問題です。平日は練習場所を確保しやすいのですがメンバーの参加しにくくなります。休日は練習に参加しやすいですが、練習場所の確保が難しくなります。当たり前といえば当たり前なのですがこれによりバンドのメンバーの参加者の層(職業)が変わってきますし、練習参加への(仕事上、精神的、体力的)負担の大きさも変わるでしょう。

運搬の話も馬鹿にできません。運搬しないと練習できない楽器(職場に一緒に持って出勤できない楽器という意味)は、練習日には必ず何らかの方法で運搬しなくてはなりません。打楽器については練習場に備え付けてあったり、みんなが意識して手伝おうとなることも多いですが、案外忘れられているのはEb Bass、Bb Bassです。これらはよっぽど恵まれた通勤環境、職場環境にない限り、一緒に出勤できません。現実的には平日に練習がある場合は帰宅してから、自家用車で運搬ということになるでしょう。平日の練習日を設定する場合は、彼らの練習参加への負荷を考慮した練習計画にしましょう。

演奏会について

演奏会はどのくらいのペースで開催するのでしょうか?

バンドの設立目的にかなう形で演奏会を企画しましょう。たとえば、高度な音楽表現を追及するのなら本格的なホールでの演奏会を年1~2回程度実施とか、ブラスバンドの楽しさを普及させたいのであれば公園や広場で、あるいは、パレードや音楽祭といったイベントへの参加といった気楽に聞いてもらいやすいコンサートを中心に考えましょう。

演奏会の開催イメージが固まったら、それを実現するために必要となる年間費用概算の算出を行いましょう。いくらぐらいでしょうか? 金額が大体はじき出せたら、考え漏れ部分の費用として20~30%を上積みしておきましょう。

楽器について

楽器はどのように調達しますか? 基本は各自で調達というバンドがほとんどでしょう。ところがそれだとまず集まらないパートがあります。テナーホーン、バリトン、Eb & Bb Bass、打楽器です。なぜ集まらないのかはそれぞれ違う事情があります。

テナーホーンは奏者がいません。ほかの楽器の奏者に楽器を調達させて転向させられるかどうか。現実は難しいと考えるべきです。すべてを用意する必要はありませんが、安いお試し用楽器を用意しておいて「ちょっと吹いてみて」と依頼することができます。ただし、団費でのテナーホーンの入手はメンバーの強い理解が必要です。

バリトンは本当になかなか集まりません。吹奏楽でユーフォを吹いている人たちは、バリトンに対し強い偏見を持っている人、理解の薄い人が少なくなく、なかなかバリトン調達へは動きません。ユーフォでバリトンパートを吹いていてもあまり吹いているほうには違和感がないため、購入の動機にもなりません。バリトンが正しく使用された場合の音楽的効果について、時間をかけて理解していってもらう必要があります。

Eb & Bb Bassは奏者はいますが、アップライト式ピストンのバスの所有者がなかなかいないことに起因します。別に違うものでもいいのですが、楽器の設計思想の合わないものが多く、効果的な演奏効果をあげることができません。ほとんどの「チューバ」はオーケストラを意識しており、低音の支えとしての役割は弦楽器であるコントラバスが担っているため、低音域のソロ楽器として重厚感より明確な音色を追求したモデルがほとんどです。「バス」は金管バンドや小規模な編成の吹奏楽を想定しており、低音の支えとしての役割をメインとした重厚な音色のモデルが多いです。買い換えてもらうのにも多大な資金力(ざっと100万円)を要求することになります。ここをどう要求していくかはバンドの目的にあわせて、ルールを決めておきましょう。

打楽器はバンドが用意するのが当然という意識が打楽器奏者にはあります。打楽器は多種多様で自力調達には豊富な資金力と広い保管場所が必要です。これを個人に要求するのは酷なのでバンドで調達しているのが大多数です。しかし、その費用負担の仕方についてはあまり深く考えていないようで、打楽器奏者とその他の奏者の負担金額が同額であることがほとんどです。これは考えておくべき問題です。同額が悪いとまでは主張しませんが、ほかのパートで暗黙的に要求される資金力等各種負担と比較して同等なのか、バンドの楽器を使用する際の使用料は妥当なのか不要なのか、バンドの目的に照らして考えましょう。

楽器をバンドで調達する場合、調達に必要な総資金予測、使用年数、使用料金等を明確にし、1年間でどれだけお金の動きがあるのかを正確に予測し、計画に活かしてください。

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