金管バンドパティオ過去ログ#01075

01075/01075 xxxxxxxx  森末 吉彦       【パート】コルネットセクション概説
( 1)   98/10/03 04:01  00767へのコメント

こんにちは。
ついにコルネットセクションの番です。

 コルネットセクションと題名を付けたので、すべてのコルネットセクションに
ついてひとまとめにして話を書くのかというとそうではなく、コルネットという
楽器についての一般的な話をここでして、それぞれのパートは後から個別に詳細
を書くというスタイルでいこうと思います。

 まず、Bbコルネットの音域ですが、一般的には第2倍音のEから第8倍音の
Bbまでとされています。上級者は第1倍音のE~Bbや第9倍音~第12倍音
あたりも出すことができるみたいです。初心者をはじめとしたあまり上手ではな
い人は第2倍音のBbから第6倍音のFあたりの音域までにとどまっていること
も多いです。
 楽譜を書くときにどの範囲を想定すればいいのかというのは、対象となる人々
が明確ではない時には第2倍音のEから第8倍音あるいは第9倍音あたりまでの
音域にしておくのがよいでしょう。

 ソプラノコルネットの音域はソプラノコルネットの番の時に書きます。

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 コルネットセクションには多彩なミュートが登場しますので、コルネットセク
ションにいる人はぜひともミュートを、特にストレートとカップはぜひ用意して
おくべきでしょう。そのほかの種類の物も時々出てきますので資金的余裕があれ
ばできるだけたくさん調達しましょう。

 コルネットセクションのミュートの役割は音色の変化にあります。この一言に
つきます。音量が落ちることを期待しての場面より間違いなく多いです。これは
ブリティッシュスタイルブラスバンドの音色の均一性を打破するためです。高音
域にはコルネットかフリューゲルしかありませんので、それらとはひと味違った
音色の変化を要求されるときに必ずミュートは登場します。ですから、ミュート
を指定されて特にダイナミクスの変化を指定されていなければ、はずしていたと
きと同じ音量を必ず出しましょう。そして、ミュートによる音色の変化を全面に
打ち出したプレイを心がけましょう。

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 コルネットは非常に小回りの利く楽器です。すべての音域にわたってスケール
などが引っかかるような箇所もなく吹きやすいです。しかし、これらの性能を発
揮できるのはきちんとした息の入れ方で吹いているというのが前提条件です。
 トランペットからの持ち替え組がどうしても多くなるので、コルネットを持っ
たとき楽に吹こうとして息の圧力が下がり気味になりますが、頭の中からは柔ら
かい音色という捉え方ではなく、鋭いながらも繊細な音色という捉え方をして少
し高い圧力で吹くのがよいみたいです。このように吹いたときにコルネットらし
い柔らかい音色が出てきます。

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 コルネットにはショートタイプとロングタイプとありますが、この二つは音色
が微妙に異なります。
 ショートタイプはどちらかというと丸くて柔らかい音が出やすいです。伝統的
なコルネットの音色といったところでしょうか。ロングタイプは割と鳴りのいい
大胆な音色が出やすいです。少しトランペットに近い雰囲気を持っています。
 しかし、両方ともコルネットであることには違いはないので、ショートタイプ
の楽器で大胆にならすことも可能ですし、ロングタイプで繊細な音色を出すこと
も可能です。最終的には好みというところになるのでしょう。
 ブリティッシュスタイルに用いることを念頭に置いて選ぶならばショートタイ
プの方が向いています。ほかの楽器と音色が合いやすくブリティッシュスタイル
らしい何ともいえない柔らかなサウンドを作りやすいです。
 ジャズやマーチングで使うときはロングタイプであった方が音色があうことも
あります。また、トランペットからショートモデルのコルネットへ移行させると
きのクッションとして使うという反則的な使用方法もあります。(^_^;

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 ちなみにこの後の順番ですが、
   2nd,3rdコルネット
   リピアノコルネット
   ソロコルネット
   ソプラノコルネット
 というように予定しています。それぞれの時期は私の忙しさ具合と気分次第で
日々変化します。

 コルネットについての概説はこんなところでしょうか。コルネット吹きのみな
さんからの補足・訂正・感想を待っています。

★BRASS BAND☆SAKAI Chairman & Euphonium Player★Team OS/2 Japan★
★   森末 吉彦(xxxxxxxx@nifty.ne.jp)  From Sakai, Osaka    ★

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