金管バンドパティオ過去ログ#01070

01070/01070 xxxxxxxx  森末 吉彦       【パート】フリューゲルホーン
( 1)   98/09/30 02:59  00767へのコメント

こんにちは。長らく書いていませんでしたが、いよいよフリューゲルホーンの番
です。

このパティオのフリューゲル吹きは2人かな?
今回はあまり自信がないので実際と違ったら訂正補足をお願いいたします。
#あっていてもあっているぞとお知らせくださると自信につながるのでぜひお願
#いします。

フリューゲルホーンは次のような役割を持っていると思います。
 ・ホーンセクションの最高音域を担当してブリティッシュサウンドを生み出す。
 ・コルネットを補強する。
 ・ユーフォニアムを補強する。
 ・おいしいソロをいただく。

 音域は第2倍音のEから第8倍音のBbまででしょう。上達すれば第1倍音や
第9倍音以上も鳴らせるとは思いますが、そのような音域ではフリューゲルらし
さが出しにくいのと不安定なのと、大変きついので書くべきではない音域だと思
います。
 フリューゲルらしい音がするのは第4倍音から第6倍音あたりのような気がし
ます。


 フリューゲルホーンはテナーホーンやバリトンとともにホーンセクションとし
てまとめられ、ブリティッシュサウンドを生み出します。このような役割をにな
っているとき、フリューゲルホーンとソロテナーホーンは同じ音を吹いていたり
することがよくあります。これはテナーホーンのバテ対策かも知れませんが、私
の個人的な感触としてはフリューゲルのベルは上ではなく前を向くので、フリュ
ーゲルを一緒に吹かせることによってホーンセクションの動きをはっきりさせた
いのかもしれないと思っています。

 フリューゲルの楽譜とリピアノコルネットの楽譜が共通であることが多くあり
ます。なぜ共通になるのかというのはわからないので現在研究中ですが、リピア
ノコルネットの持つ役割とフリューゲルホーンの持つ役割とがダブっている部分
があるということを意味しているのだと思います。
 現在持っている感触としては、ともにコルネットセクションの補強役にまわる
ことが多いということで、ソロコルネットにあわせたり、2nd・3rdコルネ
ットにあわせたりしています。フリューゲルはコルネットより音色が太いので、
フリューゲルが補強にまわるとそのパートが浮き立って効果的に補強されるよう
です。

 逆にユーフォニアムの補強にまわることもあります。この時はたいていの場合、
テナーホーンかバリトンを伴います。両方を伴ってホーンセクションとユーフォ
ニアムという形になっていることもあります。
 これは、ユーフォニアムの音色が太くてぼやけるので、その音色に芯を与えに
いっているのだと私は解釈しています。また、ユーフォニアムとフリューゲルホ
ーンは音色も楽器の構造(ベルの広がり具合や巻き具合のバランス)も比較的似
ているので、フリューゲルホーンがユーフォニアムを補強するとユーフォニアム
がはっきりと浮き立ちます。
#ユーフォニアムのソロを倍速再生で聴くとまるでフリューゲルのように聴こえ
#ます。


 そして、忘れてはならないのがフリューゲルはソロ楽器であるということ。か
なりおいしいところで確実にソロをさらってゆきます。おいしいですね。
 フリューゲルホーンのソロは、急緩急の形式では緩の部分で多く見られ、単体
のソロ曲の場合でも比較的ゆったりとしたメロディックな曲が多いです。
 これはフリューゲルの持つその音色によると思われますが、私の感触としては
フリューゲルホーンはコルネットに比べあまり小回りがきかない楽器であること
も少なからず影響しているでしょう。吹いた感じでは比較的重たい感じがしてピ
ストンを押して切り替わる瞬間に少々神経を使うような気がします。このことが
小回りが利きにくいと思わせる要因だと思います。
 本当に小回りが利かないのかというとそうでもないようで、結構やれるようで
すが、音色が太いので細かい音符をはっきりさせるような曲の場合は素直にコル
ネットに書いてしまう方が効果を上げられるという作曲家の判断があるのではな
いかと思います。

 フリューゲルホーンの場合、一つ心に留めておくべきことはチューニングをす
るのが他の金管楽器より面倒であるということです。それはチューニングスライ
ドがマウスピースとピストンの間に設定されており、固定のためにネジを締めて
あるといったことによるものです。変にチューニングがずれてくるとフリューゲ
ルホーンは休みに入ったときにネジをゆるめて、、、、といった感じになるので、
急激なピッチの変化に対応できません。楽器が冷えたときにチューニングをして
フリューゲルを困らせることがないようにしましょう。

 最後にフリューゲルホーンの座る位置ですが、一般的なシーティングではフリ
ューゲルホーンテナーホーンと並んで演奏するのが多いようですが、コルネット
側に来る場合とユーフォ・バリトン側に来る場合とどちらもあるようです。
 これは各バンドのフリューゲルホーンの捉え方、コルネットとユーフォニアム
のどちらとの連携を重視しているかということなのかなと考えていますが、どち
らがいいのかというのは結論が出そうにありません。一般にはどちらが多いのか
というのも気になります。よかったらあなたの知っているバンドはどちら側か教
えてください。

#グライムソープのような前面に出てくる配置や、リピアノと並ぶという配置も
#あるようです。

ということで、いつもより書くのに苦労したフリューゲルホーンでした。きっと
捉え間違いとかあると思うので、ぜひ補足してくださいね。

★BRASS BAND☆SAKAI Chairman & Euphonium Player★Team OS/2 Japan★
★   森末 吉彦(xxxxxxxx@nifty.ne.jp)  From Sakai, Osaka    ★

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