金管バンドパティオ過去ログ#00712

00712/00712 xxxxxxxx  森末 吉彦       【吹奏楽とブラスバンド】ビブラート
( 1)   98/06/30 14:32  00709へのコメント

うるまさん、こんにちは。アモーレの方はその後、順調ですか?

>>  実は私には、金管バンドでよく聞かれるあのビブラートは楽器の魅力を半減
>>させているように感じられます。ビブラートによって、楽器が本来持っている
>>美しい音色が損なわれているように感じられるのです。気持ち悪いとまでは
>>言いませんが、せっかくの音色が…と思ってげんなりすることはあります。

 身の回りで見てみると金管バンドのビブラートについて、魅力的だし必要とい
う人とそうではないという人が半分ずつといった感じがします。

 なぜ金管バンドではビブラートをかける事があたりまえになったのか。

 これがわかれば何か大切なものが見えるかもしれませんね。誰かご存知ないで
すか?

>>  「これこれこういう理由であのビブラートが気に入っているんだよ」といった
>>ご意見をお持ちの方がいらっしゃいましたら、教えてください。

 私の場合ですが、当初は積極的に必要だとは思っていませんでした。かけるの
があたりまえだからかけておこうぐらいのものでした。

 最近は絶対必要だと考えています。

 BRASS BAND☆SAKAIでは、みんなあまりビブラートがかかりません。かけろと
いわないでやっていた時期のサウンドというのは、貧弱で調和しなくて....とい
ったものでした。

 最近わたしは熱心に主張するようになりました。4/12の合同演奏会、5/
30の結婚式伴奏という二つの本番を経験するにあたり、他人に聴かせられる音
を作る必要が出てきました。

 どうすれば全体のサウンドがよくなるのか? というのを調べるために上手い
ところのCDを聴きまくって考えました。
 それで気が付いたのがビブラートの重要性だったのです。特にメロディーでは
ないハモリをする時に重要である事に気が付きました。
 しかも目立つほどのビブラートをかけているのはコルネット、フリューゲルホ
ーン、テナーホーンぐらいのもので、バリトンは少しだけ、ユーフォニアム、バ
スに関してはあまりかけていない(目立つほどかけない)事に気付きました。も
ちろんトロンボーンはビブラートなしです。つまり高音楽器ほど激しいビブラー
トをかけているということです。

 早速うちのバンドでビブラートについて激しく主張し、かけ方の見本も見せつ
つ、激しいビブラートを強要しました。特にコルネットとフリューゲルに。
 するとどう変わったかというと、それだけでブリティッシュサウンドの持つ暖
かみのあるサウンドが生まれてきたのです。今までは各楽器が衝突していたのが
ふんわりと真綿でくるまれたような優しい音色に変化したのです。全体としても
豊かで聴き栄えのするサウンドができつつあります。

 どうしてこのようなサウンドが生まれるようになったのか考えてみました。
 私見ですが、おそらくビブラートをかける事によって発生する音程の揺れが働
いているのだと思います。
 吹奏楽では熱心にチューニングをしますが、金管楽器はどんどんピッチが変化
しますので進めるうちにばらついてきます。ここでビブラートをかける事によっ
てその揺れ幅の中にみんなおさまって、結果としてピッチがあっているように聞
こえるということでしょうか。
 また、ビブラートをかける事により、ストレートよりも一歩ひいた感じになっ
て主張が弱くなり音色の融和性が出てきて、全体の音色が落ち着く。

 吹奏楽でビブラートをかけるのが嫌われるのはかけると木管とあわなくなるか
らだと思います。木管は金管ほど激しく音程の変化はしないように感じます。ビ
ブラートをかけても揺れ幅の中におさまらず、かえってそのうなりがピッチがも
っとずれているように聞こえさせるのではと考えています。

 ビブラートのかけ方というのも少し特徴的なかけ方をします。それ以外でかか
ると結構違和感があります。

 現在とりあえず私はこのように考えています。しょせん金管バンドを始めて1
年の経歴ですのでもっと昔からなさっておられる方から見ればもっと違った理由
が存在するかもしれません。

★BRASS BAND☆SAKAI Chairman & Euphonium Player★Team OS/2 Japan★
★  森末 吉彦(xxxxxxxx@niftyserve.or.jp)  From Sakai, Osaka   ★

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