金管バンドパティオ過去ログ#00374

00374/00374 xxxxxxxx  森末 吉彦       ブラスバンド堺の目指す方向のお話し
( 1)   97/10/30 03:32

こんにちは。

皆さんにとって読みたい話かどうかは分かりませんが、今日、堺の進みたい(進
むべき進路かも)が少しはっきりしたので、書きたくなったので書かせていただ
きます。長いので興味のある人だけお読み下さい。

今日29日は、うちの副団長兼広報担当とブラスバンド談義?をしていました。

 BRASS BAND☆SAKAIは、堺にしっかり根づいて、楽器とは何のかかわりもない
人たちに演奏会に来てもらえるような、そんなバンドにしようという事で頑張っ
ています。

 とりあえず、練習に来れる人数を増やさないと何にもできないので、バンド発
足当時と現在の現状と見比べて、いろいろなところで練習に来れなくなっている
障害を取り除こうと相談していました。
 とりあえず、今まで議論もしていなかった日曜日の昼に練習というのはメンバ
ーの都合の現状にあわなくなってきているので見直そうとか、どういう所で広報
活動するとよいのかとかいろいろ話し合っていました。

 で、演奏会をそのうちやりたいなという話になって、前に書いているように一
般客に来てもらえるようにするためには何が必要なのだろうかという話になりま
した。
 はっきりした結論は出なかったのですが、いくつか要素となるであろうという
事が浮かび上がってきました。
  1.メンバーは頭が柔らかくなくてはならない。
  2.ポリシーのある演奏をしなくてはならない。
  3.あせってはならない。
  4.第1回の演奏会が重要である。
  5.遊び心がないといけない。
  6.マニア受けを狙ってはならない。

 これが正しいのかどうか、それはやってみないと分からない。また、分からな
いからこそやってみたいというところでしょうか。今の時点でのうちのバンドの
方向性を示す考え方はこうだというところです。これからも活動していくうちに
変化していくことでしょう。

1について。
 吹奏楽をやってきて頭が固まっちゃった人って時々いますよね。話をしている
時はコンクールでいい賞をもらっているスクールバンド出身者(1回でも予選を
突破できるところはだいたい傾向があるな、と。もちろんすべてだとは思いませ
ん。たまたま私と副団長の身の回りには多いなというだけの話です。)がやり玉
に上げられていたのですが、「吹奏楽はこう吹かねばならない。」とか「こうい
う演奏形式を取らねばならない。」とか。そういうところで固まっちゃった人っ
て金管バンドにはなじめないと思うのです。たとえなじめても時間が掛かる。

 さらに、一般客が魅力的に感じる音楽って「生きている音楽、魂のある音楽」
だと思うので、頭が固まって一定の変化の少ないスタイルを求めたところで音楽
は死んでしまうのだと思うのです。だから観客の心をいかにつなぎ止めていられ
るかをしっかり見抜き、スタイルを変化させていける柔らかい頭がいるなという
ことです。

 ということで、金管バンドで頭が固まってしまってもならないという事になり
ます。(私は固まりつつあって、やばいです。(^_^;; )

2、4について。
 第1回の演奏会は自分たちのバンドがどういうカラーをもって活動していくの
か、それを主張する初めての場になると思います。良いにしろ悪いにしろ、第1
回の演奏会で打ち出したカラーはしばらくは影響が大きいことでしょう。第1回
の演奏会に来てくれたお客さんが次に来る時に新しい人を連れてきてくれるよう
なそんな魅力的なものでないといけません。
 撮りっぱなしの他人のビデオを見せられるのが嫌なように、自分たちだけが楽
しいのではなく観客も楽しめるような演奏が必要ということです。そのためには
演奏一つ一つに狙いがあって、それを観客に伝えられるだけの技量と気持ちを全
員が持ち、それがうまく演出され、観客側からそれがしっかりとつかむことがで
きて共感してもらえた時、本当の意味で成功した演奏会となると思います。

 金管バンドをメジャーな分野にしていけるのは、そういう意味でまだカラーの
決まっていない演奏会を開いていない新しい金管バンドではないかと。

#うーん、何か使命をおびたような書き方を自分でしてしまった。(^_^)

3について。
 1、2、4をふまえて、焦ってバンドを拡大したりすると考え方の違いが浮き
出てきて内紛になったり、演奏会を焦って開くと、いいかげんなままの演奏会に
なって、それがバンドのカラーとなって受け継がれたりして、目指すところとず
れてしまいます。
 とりあえず、メンバー間の意志の疎通と幹部の考え方が浸透して受け入れられ
ているということは大事なことになりそうです。

5について。
 「生きている音楽」は、違うスタイルで吹いてみたらどうなんだろうと遊ぶ事
から始まります。だから遊び心がいると思うのです。でも、遊ぶためにはそれな
りの技量がいるので、遊ぶためにいろいろなスタイルを経験しなくてはなりませ
ん。

6について。
 これをねらったら一般のお客さんは来れなくなります。一種の閉じこもった世
界は楽ではあるものの、その世界はそれ以上の大きな発展も望めない場所になる
のだと思うのです。吹奏楽のコンサートの多くで吹奏楽関係者が多いのはその閉
じこもった世界になってしまっているからでしょう。
 でも、万人受けもよくないのですよね。商業主義的になって魅力がなくなって
しまうから。

ということで、ロイヤルホストで5時間いすわって、店には迷惑だったかもしれ
ませんが、しっかり意見交換のできたいい日でした。めでたし、めでたし。

             森末 吉彦(xxxxxxxx)  From Sakai, Osaka

P.S.実際は「日本のボーカリストはなっとらん。」という話とかジャズ論
(うちの副団長は自称ジャズマンなのです。)もメインだったのですが。(^_^;;

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